二桁×一桁の掛け算(例:37×4)の暗算のコツ

二桁×二桁の暗算への第一関門となる暗算のコツ

掛け算の暗算をできるようになりたい多くの人の最終目標は、二桁×二桁の暗算を行えるようになることではないでしょうか?このサイトのメイン目標の一つも二桁×二桁の暗算をできるようになることです。

そのために避けて通れない第一の関門が二桁×一桁の暗算です。二桁×一桁の計算をたくさんこなして慣れることが二桁×二桁の暗算をマスターするための近道となります。

二桁×一桁の計算にはある特定の条件を満たしているものには暗算のコツが存在します。例えば、「掛ける9の掛け算(例:82×9)の暗算のコツ」や「掛ける5の掛け算(例:27×5)の暗算のコツ」などです。

これらの計算は、非常に簡単な暗算解法を使って解くことができますが、非常に限定された計算にしか使用することができません。例えば、「掛ける5の掛け算の暗算のコツ」であれば、「76×5」には使うことができても、「77×7」には使えません。

ここではすべての二桁×一桁の計算に使える暗算のコツを紹介します。これは、解き方自体は上記のような掛け算に比べて簡単ではなく、暗算解法を覚えたからと言ってすぐに使えるわけではありません。しかし、使用できる計算の幅は広く、どんな二桁×一桁の計算にも使うことができます。以下のような計算です。

  • 73 × 9
  • 23 × 3
  • 98 × 7

これらを解く暗算のコツといっても、暗算の基本通りに進めていくことで問題を解いていきます。

「掛ける9の掛け算(例:82×9)の暗算のコツ」や「掛ける5の掛け算(例:27×5)の暗算のコツ」で紹介しているように劇的に暗算が簡単になるようなことはありませんが、練習してマスターすればどのような問題でも確実に解けるようになります。

 

例題①:基本通りに進めれば必ず解ける二桁×一桁の掛け算

では、例として、

23 × 4

を解いてみましょう。

ここで、暗算のコツ:二大原則を思い出してください。

  • 大きな桁から計算する
  • 問題を分解して簡単にする

でしたね。初めて聞いた方や忘れた方は「第二回講義:すべての暗算の基本となる暗算二大原則」をご覧ください。

では、まず問題を分解して簡単にしましょう。「23×4」の「23」を「20+3」として、次のように計算式を変形します。

(20 + 3) × 4 = (20 × 4) + (3 × 4)

これは、二大原則の一つの「問題を分解して簡単にする」の部分ですね。

そして、もう一つの二大原則「大きい桁から計算する」にしたがって、上の式の「20×4」から計算します。

20 × 4 = 80

です。次に小さい桁の計算、

4 × 3 = 12

を行い、はじめに計算した「80」に足します。

80 + 12

です。

この足し算を一気にすることが難しい場合は、さらに段階的に計算してもよいでしょう。

80 + (10 + 2)

と考え、「80+10=90」、「90+2=92」といった感じです。これについては「足し算の暗算が苦手な人へ勧める暗算のコツ」をご覧ください。

答えは「92」となります。

コツは二桁の数(ここでは「23」)を分解して、大きな桁「20」と小さな桁「3」に分解すること、そして大きな桁から計算し、最後に小さな桁の解と足すことです。

初めは声に出して暗算しよう

二桁×一桁の暗算が初めての方はなかなか難しく感じたのではないでしょうか?

初めのうちは声に出し(もしくは頭の中でつぶやいて)計算を行うとよいかもしれません。

先ほどの「23×4」の計算だったら、まず問題を復唱して、

「にじゅうさん かける よん」

と言って、次は、

(20×4) + (3×4)

と頭の中で分解して、それぞれの掛け算を計算してつぶやきます。

「はちじゅう たす じゅうに」

ここから一気に、

「きゅうじゅう に」

と言ってもいいですし、もうひと段階、

80 + (10 + 2)

を作って、

「きゅうじゅう たす に は きゅうじゅう に」

としてもよいです。

 

例題②:とにかく練習が重要

二桁×一桁の計算は二桁×二桁の暗算へ挑むためにとても重要です。

また、日常生活においても二桁×一桁の計算は使う機会が多いと思います。

初めは難しく感じるでしょうが、練習を重ねれば必ず出来るようになりますし、慣れれば何の苦も感じなくなります。

 

もう一問、例題を解いてみましょう。

86 × 7

を考えましょう。これは二桁×一桁の計算の中ではトップレベルの難易度です。

まずは、分解です。「86」を「80+6」とし、

(80 + 6) × 7

とします。大きい桁から計算しますので、

80 × 7 = 560

となり、次に小さい桁の計算で、

6 × 7 = 42

です。最後に「560」に「42」を足すのですが、これは一度に暗算して、

560 + 42 = 602

としてもよいですし、「42」を「40+2」と分解して、

(560 + 40) + 2

とし、「560+40=600」、「600+2」で答えは「602」としてもよいでしょう。

練習問題

では、ここで説明した暗算のコツを使って、以下の問題を解いてみましょう。問題の後半にいくほど難しくなります。

  • 34 × 2
  • 17 × 3
  • 48 × 6
  • 77 × 7
  • 97 × 9

難しいと感じる方は一日に1、2問ずつでもよいのでコツコツと練習しましょう。

 

暗算のコツまとめ

今回はすべての二桁×一桁の計算に使える暗算のコツを紹介しました。

二桁×一桁の暗算は二桁×二桁の暗算に進むための重要なステップです。二桁×一桁の暗算をたくさん練習することが二桁×二桁の暗算をマスターする鍵になります。

 

では、ポイントをまとめます。

  • 二桁×一桁の暗算は暗算のコツ:二大原則へしたがって進めることで解いていく
  • 二大原則は、「計算の分解」と「大きい桁から計算する」ことである
  • 二桁×一桁の暗算をたくさん練習することが二桁×二桁の暗算をマスターする鍵である

暗算は必ずできるようになる!

数年前、私は暗算が大の苦手でした。

暗算ができる人がなぜそんなに暗算ができるのか不思議でした。日常生活で計算が必要なときでも他の人へ任せてばかりでした。

正直言って、暗算ができないことがコンプレックスで、暗算が嫌いでした。

しかし、暗算をできるようになりたいとずっと思っていて、たくさんの本を読みました。
ここでは、私がこれまでに読んでよかったと思う”暗算のためのオススメの本”を紹介しています。

今では、みんなで食事をするときやスーパーでの買い物など普段の生活で、暗算を進んで使うようにまでなりました。
そんな私は「いまは暗算が苦手でも、できなくても、必ず誰でもできるようになる!」と言うことができます。

皆さんも暗算を学んで学びませんか?普段の生活が少しだけ楽しくなりますよ!

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