割る9の割り算(例:152÷9)の暗算のコツ
目次
私が最も好きな割り算の暗算のコツ
今回は「÷9」を計算する暗算のコツを紹介します。この暗算解法は割り算の暗算方法の中で私が最も気に入っているものです。
その理由は、”こんな方法でなんで解けるの?”っと感じてしまうとても不思議な解法だからです。
この方法を使えば、次のような計算を簡単に暗算できてしまいます。
- 78 ÷ 9
- 153 ÷ 9
- 231 ÷ 9
では、次節から例題を使ってその不思議な解法を説明していきましょう。
例題①:「÷9」の暗算はすべて足し算でできる
まずは、
152 ÷ 9
を考えてみましょう。
この割り算の答えは二桁の商を持ちそうです。つまり、
152 ÷ 9 = X Y 余り Z
となりそうなことが分かります。このX(商の十の位)からZ(余り)に向かって順に求めていきます。
まず、「152」の百の位の数「1」が商の十の位「X」となります。つまり、
152 ÷ 9 = 1 Y 余り Z
です。次に、「152」の百の位の数「1」と十の位の数「5」を足した数「1+5=6」が、商の一の位「Y」となります。したがって、
152 ÷ 9 = 1 6 余り Z
です。最後に、「152」のすべての位の数を足した数「1+5+2=8」が余り「Z」となります。
152 ÷ 9 = 1 6 余り 8
よって、「152÷9」の答えは「16余り8」です。
長々と説明してきましたので、難しく感じてしまったかもしれませんが、答えを出すまでのイメージを簡単に書きましょう。
答えを、「XY 余り Z」とすれば、X,Y,Zの数は割られる数「152」の情報から
- X … 「152」の「1」
- Y … 「152」の「1+5=6」
- Z … 「152」の「1+5+2=8」
と求まってしまいます。つまり、答えの左から右へは、割られる数を左から右へどんどん足していったものになるのです。
練習問題
では、ここで一度練習問題を解きましょう。以下の問題をここで学んだ暗算のコツを使って解いてみましょう。
- 53 ÷ 9
- 122 ÷ 9
- 241 ÷ 9
どうでしたか?一問目の割られる数が二桁の場合は説明していませんでしたが、これも一緒です。
まずは答えが、
53 ÷ 9 = X 余り Y
となることを予想します。そして、
- X … 「53」の「5」
- Y … 「53」の「5+3=8」
つまり、「53÷9」の答えは「5余り8」です。
例題②:少し難易度が上がる「÷9」の暗算のコツ
ここからは少し難しい場合の計算を考えていきましょう。まずは、次の問題を解いてください。
56 ÷ 9
パッとみた感じは今までと一緒のような印象です。しかし、実際に解いてみるとその違いに気付くでしょう。
答えは、「X余りY」となりそうです。よって、Xは「56」の「5」なので、
56 ÷ 9 = 5 余り Y
続いて、Yは「56」の「5」と「6」を足して、
5 + 6 = 11
なので、答えは、
56 ÷ 9 = 5 余り 11
…でよいのでしょうか?
ちょっと待ってください。9で割っている計算の余りが「11」というのはおかしいです。
このように、割られる数(ここでは、「56」)の各位を足していったとき、「9」を超えてしまう場合には修正が必要です。
今の問題の場合は「5余り11」を修正して、「11」をもう一度「9」で割ります。
11 ÷ 9 = 1 余り 2
よって、「5」と「1」を足して「6」とし、正式な答え、
56 ÷ 9 = 6 余り 2
とします。
例題③:余りが大きくなる計算に慣れよう
では、もう一問だけ例題を解いてみましょう。
278 ÷ 9
です。
答えは、「XY余りZ」となるでしょう。
Xは、「278」の「2」、Yは「278」の「2+7=9」。
そして、Zは「278」の「2+7+8=15」ですので、一旦、
278 ÷ 9 = 29 余り 15
という答えがでます。「15」は「9」よりも大きいので、最後に調整して、
278 ÷ 9 = 29 余り 15 = 30 余り 6
となります。
練習問題
例題を解いてみましょう。
- 68 ÷ 9
- 339 ÷ 9
- 732 ÷ 9
これらの問題は最後の答えの修正が必要なので、難しく感じたと思います。練習してスムーズに解けるようになりましょう。
暗算のコツまとめ
今回は「÷9」の割り算についての暗算のコツを紹介しました。足し算だけで割り算の答えが分かるなんて、不思議な解法だと感じませんでしたか?
では、ポイントを復習しましょう。
- 「÷9」の計算は足し算だけで答えが分かる
- 割られる数の左から足していくだけ
- 足していく途中の数が「9」以上の場合は修正が必要
暗算は必ずできるようになる!
暗算ができる人がなぜそんなに暗算ができるのか不思議でした。日常生活で計算が必要なときでも他の人へ任せてばかりでした。
正直言って、暗算ができないことがコンプレックスで、暗算が嫌いでした。
しかし、暗算をできるようになりたいとずっと思っていて、たくさんの本を読みました。
ここでは、私がこれまでに読んでよかったと思う”暗算のためのオススメの本”を紹介しています。
今では、みんなで食事をするときやスーパーでの買い物など普段の生活で、暗算を進んで使うようにまでなりました。
そんな私は「いまは暗算が苦手でも、できなくても、必ず誰でもできるようになる!」と言うことができます。
皆さんも暗算を学んで学びませんか?普段の生活が少しだけ楽しくなりますよ!